2025/06/02 13:06

「あなたのことが心配で」「心配してるよ」
——日常の中で、私もつい口にしてしまうこの言葉。
子どものことを思うときも、家族や友人のことを思うときも、気がつけば「心配だな」と言っている自分がいます。
でも、実は前から少しモヤモヤしていたことがありました。
それは、誰かとの会話の中で「一番心配なのはノリコだよね」と言われたときの感覚。
もちろん、悪気があって言っているわけではないこともわかっているのですが、
その言葉を受け取ると、なんだか「私って心配されるような存在なんだ」と、自分自身のことを無意識にそう認識してしまうのです。
だけど、ふと立ち止まって見つめ直してみると、
必ずしも「心配されている人=弱っている人」とは限らないし、
むしろ「心配だよね」と発する側の人のほうが、実は心が満たされていなかったり、
不安を抱えていることも多いんじゃないかなと感じるようになりました。
これは親子関係にも、友人関係にも、どんな人間関係にも当てはまると思っています。
「心配」のエネルギーって、決して悪いものではないけれど、それを相手に向けて放つことで、
かえってその人を不安にさせてしまうこともある気がします。
だから私は、できるだけ「大丈夫だよ」って伝えるようにしています。
たとえ心のどこかで少し不安がよぎったとしても、
「でも、〇〇ちゃんは大丈夫」と言葉にする。
そうすると、本当にその人は「自分は大丈夫なんだ」と前に進んでいけるようになるんです。
不思議と、その人の中にある力が動き出す。
「心配だよ」と言われると、足が止まってしまうこともあるけれど、「大丈夫」と言ってもらえたら、
一歩踏み出す勇気が湧いてくる。
大切な人にこそ、「大丈夫」という言葉を届けてほしい。
そして、自分自身にも「大丈夫」と声をかけてあげられたら、きっともっと軽やかに、
安心して生きていけるのではないかと思うのです。
Cebalasi 廣瀬規子