2025/10/08 09:29
今回の旅は、ずっと前に受け取っていた小さなサインから始まりました。
「白鬚神社に行くといい」
10年以上前にある人に言われた言葉を、ふと食事の席で思い出し、別の日にはメニューに「滋賀県産」が何度も目に入ってくる。三度重なる出来事は背中を押す合図。忙しいメンバーだし、私も平日は家を空けにくいのに、不思議と予定がぱたぱたと揃っていきました。気づけば、「呼ばれている」旅の流れの中にいました。
DAY 1:京都から、湖の鳥居へ
新幹線で京都へ。JR京都伊勢丹の「京料理 和久傳」でほっと心がゆるむランチをいただいて、大津駅へ移動。ここからはMKタクシーの時間貸しでアルファードに。運転の小西さんは、先回りしすぎない心地よい距離感で、必要なときにすっと差し出してくれる方。サービスの「ちょうどよさ」って、こういうことなんだと何度も感じました。

最初の目的地は、琵琶湖の中に鳥居が立つ白鬚神社。この日は雲が多く、劇的な夕景には出会えなかったけれど、北へ走る車窓から一瞬の薄紅がのぞいて、水面が水彩画のように美しかった。びわ湖は、ときどき海に見えるほど広い。
なんと、東京23区がすっぽり入るくらいの大きさなのだとか。改めて、マザーレイクと呼ばれる理由がわかります。

夜は長浜へ。宿はGrand Mercure Lake Biwa Resort & Spa。夕食は街のせんなり亭 橙で近江牛を。お肉も美味しかったし、お店の方の雰囲気も好印象。また行きたいと思わせてくれる素敵なお店でした。
その後は大浴場で体を温め、卓球でひと笑い。お部屋に戻って少しだけ耳ツボも。開運旅の1日目が充実感とともに終わりました。
DAY 2:竹生島、『呼ばれないといけない島』
翌朝のビュッフェは驚くほど種類が多く、地のものが嬉しい。コスパの良さに驚きながら、歩いて数分の港から船に乗って竹生島へ。
竹生島へのフェリーは、晴天でも風が強いと欠航になることがあり、「呼ばれないと行けない島」とも言われています。

到着後は200段近い急な階段をのぼり、寺社を巡りながら、日々生かされていることに静かに感謝しました。渡り鳥が羽を休める姿、そしてびわ湖の広がりを眺めながら、この島が特別な場所なのだと肌で感じます。
そもそも竹生島は、奈良時代に聖武天皇の夢のお告げで寺が開かれたと伝わり、島名の由来にも諸説があるそう。「神をいつく島」が転じたという説も。宝厳寺の弁才天、そして都久夫須麻神社におわす神々が大切に祀られていて、古くから水の祈りが息づいているのだと感じました。

今回の旅で受け取ったメッセージは、
「大丈夫。何も焦ることはない。ただ、粛々と準備をすればいい。そして、その波にうまく乗っていけばいい。何も怖がることはない。」
そんなふうに言われている気がしました。
人と関わる日々の中で、思い通りにいかないもやもやや、ふとした傷みは誰にだってある。そんなとき、方法論より前にまず大切なのは、自分の心に手を当ててあげること。深呼吸ひとつ、景色に目をとめる一瞬、やさしい言葉を自分にかける。自分を抱きしめる。
少しずつ自分の内側を癒していく。そうして心に余白が戻ると、色んなサインに気づけるようになり、タイミングの波に乗れる。
自分を癒しながら、そっとアンテナを立てていると、タイミングは面白いほど導かれるように噛み合っていく。そんな気がしました。
今回の滋賀の旅は、まず自分の内側を癒すことの大切さを改めて確かめる旅でもありました。